1,第6話解説:『さくらとおかあさんの思い出』
[Aパート] 光の玉と幽霊
学校の帰りが遅くなった奈緒子ちゃんは、近道になる学校の裏の森を通ることにしました。そこで、浮遊している光の玉を見つけた奈緒子ちゃんは、それを追いかけました。すると、その光の中からお化けが現れ、驚いた奈緒子ちゃんは悲鳴を上げました。この話を聞いていたさくらは、「ほえええ~!」と叫びました。
以前からその場所には光の玉の幽霊が出るという噂が広がっていて、奈緒子ちゃんの話を聞いた千春ちゃんは好奇心旺盛で、「みんなで確かめに行こう」と言いました、「今日はクラブも早く終わるし、利香ちゃんも誘って行こう」と話し合いが進みました。さくらは森の奥は、崖で危ないことを知っていたので、「本当に幽霊が出たらどうしよう」と心配しましたが、千春ちゃんの「近づかなければ大丈夫だし、もし幽霊が出たら逃げればいいよ」という楽観的な言葉に少しガッカリしました。「あら、さくらちゃんどうしたの?」と知世ちゃんが声をかけてくれました。弱気なさくらは知世ちゃんに頼り、「一緒に行ってほしい」とお願いしました。知世ちゃんは優しく微笑んで「もちろん、付き合うわ」と答えてくれました。
森の奥へと進む決意
学校の帰り、さくらたちは薄暗い裏の森を通ることにしました。光の玉の正体を確かめるため、森の奥へと進みます。さくらは「やっぱりやめない?」と不安そうに言いましたが、知世ちゃんは「大丈夫ですわ、まだ明るいし」と安心させました。千春ちゃんと利香ちゃんも「大丈夫よ」と楽観的でした。
プレゼントの相談
千春ちゃんは、「来週、お母さんのお誕生日なの。プレゼントどんなのが良いと思う?」と話題を変えました。利香ちゃんは「千春ちゃんのお母さん、お菓子作るのが好きだから、可愛いケーキザルとかは?」と言い、「ケーキザルかあ、さくらちゃんどう思う?」千春ちゃんは、「あっ」と言って、さくらちゃんのお母さんのことを気にかけました。「あ、気にしないで」と笑顔で微笑み、「そうなんだよね。うちのお母さんも今度の日曜日が…」とさくらは嬉しく思いました。
2,幽霊の正体とさくらの決意
怪奇現象とパニック
奈緒子ちゃんはさらに奥へ進み、森の裏道から続く崖付近まで行きました。「ここだけど」と言い、立ち止まりました。みんなは辺りを見渡しましたが、まだ明るいので何も起きないねと残念そうに言いました。
さくらが知世ちゃんにしがみつきながら後ろをおそるおそる見ると、突然光が輝き、「ほえええ〜」と叫びました。友達もパニック状態となり、全員一目散に逃げ出し、怖さのあまり、みんなしゃがんで抱き合いました。
ケロちゃんとの会話:正体のわからない恐怖
家に帰り、ケロちゃんは「なんや、さくらはお化けが苦手なんか?クロウカードは平気なのに?」さくら「よくわかんないのはだめなの。クロウカードは正体がわかってるもん。」ケロちゃんは考え込みました。「皆、ばらばらの物を見たんやろ?そんなカードあったかな?」
3,森の中で見たお母さんの姿
家族の思い出:お母さんとの会話
さくらは、お父さんの手作り料理を食卓で囲みながら、お母さんの話で盛り上がりました。テーブルに置かれた写真立ての中のお母さんの写真を見て、さくらは言いました。「この写真、大好き。お母さんが16歳のときだね。」
お母さんの撫子(なでしこ)さんは中学生の頃からモデルの仕事をしていて、雑誌の写真やお父さんが撮ったお母さんの写真は全部撮ってあるんだよ。「お母さん、綺麗だね」、お父さんは微笑みながら、「ああ、世界一綺麗で、優しくて素敵な人だよ」と言いました。さくらは、「お母さんが亡くなった時、私は3歳だったから、よく覚えてないけど、お父さんがいろんな話をしてくれるからお母さんだ~い好き」と感謝の気持ちを伝えました。食卓の周りは、優しい空気に包まれていました。さくらは、台所で食器を片付けていました。お父さんは出張中で不在、お兄ちゃんも夜のバイトでいません。片付けをしながらケロちゃんと話をしていると、電話が鳴りケロちゃんが飛んでいって、ワイヤレスの電話機を持ってきてくれました。
知世ちゃんからの電話
知世ちゃんから電話がかかってきて、心配そうに話を始めました。「あの後に、千春ちゃんが別の部員と一緒にあの森に行ったら、また幽霊が出たらしいの」と伝えました。さくらは「ほえええ〜」と驚きながら、皆のことを心配しました。さくら、知世ちゃん、ケロちゃんの3人は森へ向かいました。森の中で怖がるさくらに、知世ちゃんは優しく「大丈夫?」とたずねます。さくらは、「正体の分からない幽霊は怖いけど、クロウカードなら大丈夫」と自分を奮い立たせました。それを聞いたケロちゃんは、「それでこそ、ご近所を守るカードキャプターや」と喜びました。幽霊騒動の正体を突き止めるため、本当に幽霊なのか、それともクロウカードなのか、さくらはドキドキしながら、謎を明かそうとします。
振り向くと光の玉に遭遇し玉は奥へ移動、さくらは『(翔)フライ』の魔法を使い追いかけるのでした。
4,薄暗い森の奇跡
母の幻影とさくらの救出
薄暗い森を抜けたさくらの目の前に、突然亡くなったはずのお母さんが現れました。戸惑いと驚きが隠せないさくらでしたが、お母さんの姿を見た瞬間、悲しみと喜びが交錯し、冷静さを失ってしまいます。お母さんが手を差し伸べる方向へ、さくらはゆっくりと進んで行き、その先には高さ10メートルほどの崖があり、大人でも落ちたら致命傷になりかねない高さでした。「さくらちゃん、そっちは崖よ!」と知世ちゃんが叫びます。しかし、さくらは無反応です。ケロちゃんも飛んでさくらに近づこうとしますが、不思議なバリアに弾かれ、その勢いで木にぶつかり気絶してしまいます。放心状態のまま、さくらは崖から落ちて行きます。意識を失い、その瞬間、別の手がさくらの手を差し伸べ、不思議な力で浮かぶようにゆっくりと降りていくさくらを、地に着く寸前で雪兎さんが駆けつけて抱え、さくらの危機を救いました。
「Bパート]家族と友達の温かいサポート
布団の中でさくらは目を覚まし、
雪兎「服は洗濯中で、おばあちゃんが代わりに着せ替えてくれたよ。さくらちゃんが空からゆっくりと降りてくるのを見てびっくりしたよ。護衛のサングラスをかけたお姉さんが知世ちゃんを迎えに来て」、「今日は黄色いぬいぐるみも知世が預かることにします」と言い、知世ちゃんも一度、家に戻ったことも伝え、雪兎は桃矢にも連絡したけど、叱らないでと頼んだので安心してと、優しい雪兎さんが言ってくれたので、さくらは安心して休むことができました。
さくら「雪兎さん、お母さんに会いました。崖の上で見たその姿が本当にお母さんだったのかな?昔、お兄ちゃんが幽霊が出てくるのには理由があるんだって」と言いました。しかし、雪兎さんは「もしそれがお母さんなら、さくらちゃんを危険な目に合わせるだろうか?」と心配していました。雪兎さんと兄の桃矢も、さくらのことを心配しながら見守っていました。
次の日
学校を休んださくらは夕方、知世ちゃんが訪ねに来てケロちゃんは、何も出来ずに謝りました。「さくらを危険な目に合わせるなら、今回はやめといたほうがいい」とケロちゃんは言いましたが、さくらは「カードなら放っておけないし、もしあそこにいるのがお母さんなら、なぜそこにいるのか聞きたい」と言いました。知世ちゃんもケロちゃんも写真立てのお母さんを見ながら考え、「みんな見るものが違うのは不思議で変ですわ」と知世は、不可解と感じました。その夜、3人は再び学校の裏の森に向かいました。
さくらの勇気と友達の絆
知世の持つビデオカメラに光の玉が映り、警戒しつつもその光からさくらのお母さんが現れます。今度は、全員が同じものを見て「なぜ?」と驚く中、さくらはお母さんの近くに行き、「本当にお母さんなの?なぜそこにいるの?」と尋ねました。さくらは悲しみ、崖から身を乗り出してしまい落ちてしまいます。しかし、(雪兎さんの話を思い出し)「もしそれがお母さんなら、さくらちゃんを危険な目に合わせるだろうか?」さくらは「違う、お母さんならこんなことしない。」と冷静さを取り戻し、『(翔)フライ』の魔法を使って再び崖の上に戻りました。
さくら「あなたはお母さんじゃない、誰なの?」と問いかけると、ノイズが入りました。ケロちゃんは「その模様に見覚えがあるで!やっぱりクロウカードや!」と叫びます。
さくらは「汝のあるべき姿にもどれ!クロウカード!」と叫びます。
イリュージョンの魔法:見たいものが見える力
原因は、イリュージョンのカードでした。だから皆、見えるものがバラバラだったのです。
知世「そういえば、最初に来た時、お腹が空いていて、肉まんを食べたいと思っていましたわ」と思い出しました。ケロちゃんは「みんな、こんなの出たら怖いなーと思っていたから」怖いものが見え、「今日は夕方、お母さんの写真をみんな見て、お母さんを見ると思っていたから、みんなお母さんに見えたんやな」と言いました。
ケロちゃんが弾かれたのは、さくらがお母さんに会えた嬉しさがそれだけ強かったからだと説明し、さくらは「ここで一人ぼっちじゃなくて良かった。会えたら嬉しいけど、空のもっと綺麗なところにいてくれたほうが嬉しいもん」と言い、ケロちゃんも「今回はちょっとお母さんも心配だったかも」と夜空を見ながらさくらを励ましました。さくらはイリュージョンのカードを封印し、幽霊騒動を解決しました。
翌朝
このエピソードを通じて、さくらはお母さんへの思いを再確認し、友達や家族の大切さを改めて感じましたですわ☆日曜の朝、さくらは元気にクラブにいきました☆